自然                        理科工作へ    トップへ
 私は比較的田舎に住んでいます。まだまだ自然が残っていて、うれしく思っているのですが、それとていつまでも残り続けるかいささか不安でもあります。
そこで、家の周りなどで見つけた動植物などを紹介し、自然を大切にしていこうという気持ちを持ち続けたいと思います。


黄色のヒガンバナずうっと昔、滋賀県の霊仙山に登ったとき、黄色の彼岸花が咲いているのを見ました。ところがそれ以来25年ほど一度も見かけなかったのですが、つい先日近くの空き地にぽつんと咲いているのを見つけました。5株ほどが咲いていました。長い間見ていなかったので、「あの黄色の花は、ノカンゾウだったのかな。」と思うほど記憶が曖昧になってきていました。記憶が正しかったのが分かって良かった。
 黄色のヒガンバナなので「黄ガンバナ」って言うのはどうでしょう。ちなみに赤色のは「緋ガンバナ」かな?

  発見現場、11月から発掘中
丹波竜2007年1月3日、テレビを見ていた私は、流れてきたニュースに釘付けになってしまいました。そのニュースは「篠山層群でティタノサウルスと見られる恐竜の化石発見」というものでした。篠山は私が住んでいる丹波市の隣、今勤務している職場のある地域です。
詳しい場所は明らかにされませんでしたが、山中で発見とあるので、丹波市と篠山市の間であろうと推測しました。何よりその発見者の足立洌氏は(同じ足立ですが親戚ではありません)以前からの知り合いだったので、他のセンセーショナルなニュース以上に親近感がわきました。以来恐竜関係の報道には耳を傾けて逐一情報を知りたいと思っていました。で、今回その現場をたずねてみました。場所は丹波市山南町で、これまで一度たずねたことのある場所でした。そのときは水の流れでできた「ポットホール」を見学したところでした。行ってみると地層が露出していて、固い岩盤の下に柔らかい層があります。でも当時は化石のことなど思いもよらず(専門家の間では、もし兵庫県から恐竜が出るとしたら篠山層群だと言われていたそうです)、詳しく見ることもなかったのです。
今後、発見されるであろう胴体部の骨などがでましたら写真にとってアップしたいと思います。詳しくは、人と自然の博物館にアクセスしてみてください。
逆つらら
よく冷え込んだ朝、職場の水道の下につららが出来ているのを発見しました。ん?よく見ると下から伸びています。ぽたぽた落ちた水が下から凍っていったようです。まるで秋芳洞の鍾乳石のようです。昨年は暖冬暖冬といいながら、結局よく雪が降りました。でもこのつららを発見したのは1回だけでした。翌年また一度見かけました。
恐竜の発掘?
家の天井裏をのぞいていた電気屋さんがびっくりして私を呼びました。「おーい、えらいもんがあるでー。」
見てみると、トリモチタイプのねずみ取りに動物の白骨化した死骸が・・・。どうも親子のネズミのようです。1匹の親と10匹くらいの子ども。一瞬恐竜の骨かなと思ったほどでした。トリモチを仕掛けた母に聞くと10年くらい前にしたとのこと。そのころ1匹の親の後を10匹くらいの子どもが部屋の隅をちょろちょろと歩いていたとのこと。どうもその親子が引っかかってしまい、絶命したというわけです。かわいそうなので畑に穴を掘って埋めてやりました。

アケビ
毎年9月になると近くの林道を走ってアケビチェックをします。よくなっている年やなりの悪い年があります。葉っぱが3枚の「ミツバアケビ」と葉っぱが5枚の「ゴヨウアケビ」があるのですが、今年は比較的たくさんなっていました。また、なっている期間も長くて9月はじめから10月終わりまで見つけることができました。その中で、写真のように赤紫色のサツマイモにも見えるような立派なのもありました。そして、ものすごく甘みの強いものやそんなでもないものがあることも発見しました。

ムカゴ秋になると山芋(ジネンジョ)の葉が黄色く色づいてきます。よく見ると蔓の途中に2つずつ並んで黒っぽい種のようなものがついています。これが山芋のムカゴです。台風が多い年は風に揺られてすぐに落ちてしまうのですが、今年は台風が来なくて、たくさんついていました。私は、蔓の下に傘を開いて逆さにして置き、蔓を揺すって落ちてきたムカゴを集めます。葉っぱや虫もいっぱい落ちてきますが、そんなことにひるんでいてはおいしいものは食べられません。持って帰ってフライパンに薄く油をひき炒めると、これがフライドポテトのようでとてもおいしいのです。

クルミ職場の近くの山(公園になっている)にオニグルミの木があります。おそらく植林されたものだと思いますが、春に発見して観察していると秋になって実が鈴なりになっていました。落ちた実を拾って、外側の柔らかい肉の部分を取って中の種を出しました。きれいに洗うと見慣れたクルミになりました。2つ握って擦るとカリカリと高い音がします。フライパンで炒ると少しふたが開いて割りやすくなりました。食べてみると、そう本物のクルミの味でした。ミックスナッツに入っているクルミは西洋グルミということで、もう少し大きく食べるところもたくさんあります。
ネジバナ家の前の空き地に今年もネジバナが咲いていました。元は宅地であったところですが、適度に草刈りをするので草ぼうぼうにもならず、適当に草が生えている状態になっていますそんな環境が合っているのか、ネジバナが毎年咲くようになりました。だんだん数は増えているようです。他の草の丈が高くなり過ぎた所ではネジバナは負けてしまうのかもしれませんが、人間が適度に手を加えるので短い草の上へひょいと顔を出しています。自然というか、人工的というか、どっちですかね。
タマムシ犬の散歩をしていました。ふと犬の方に目をやると、きらっと光る物がありました。不思議に思ってよく見ると、虫のようでもあり、金属のようでもあり、「これはひょっとしてタマムシかな」という考えが頭をよぎりました。胴体など柔らかい部分はアリさんに持って行かれたと見えて、固い部分のみ残っていました。手にとって見ると、緑色にしまがはいっていてすごくきれいです。落とすと金属音がするところがもっとすごいと思いました。生きているのは子供の時に見たような記憶があります。
私の住んでいるところは植林率80%以上でほとんど雑木林は残っていません。しかし、福知山との県境の峠に「榎木峠」という名が残っているので、玉虫の好きなエノキがあるのかもしれません。後日、別の場所で同じように少し小さなタマムシの羽を見つけました。すると片方の羽、頭の部分もすぐに見つかりました。この写真は生きている物を見つけたときの物です。
セツブンソウ私の住んでいるエリアの近くに、節分の頃に咲くというセツブンソウが自生しています。決して温暖なところではないのですが、聞くところによると「日本一早く咲く?」セツブンソウなのだそうで、2003年は1月10日にもうちらほら咲き始めていたそうです。新聞社やテレビ局が各局一通りは来て報道をしました。西日の当たる栗林で土がいいのか特別早いのかもしれません。保護をして増やしていきたいと思います。
コウモリ

久しぶりに猫が変わった生き物を捕まえてきました。コウモリです。ネズミだと食べてしまうのですが、このコウモリとかモグラは同じような小動物なのに食べずに遊んでいました。たぶんにおいが違うのだと思います。よってすぐに私が保護しました。体長5センチくらいで、翼を広げると15センチくらいです。

ヤマビルみなさん「やまびる」ってご存じですか。ヒルは知ってますよね。そう水中にいて我々の血を吸うちょっと気色悪い奴らです。水の中のヒルはよく知られているのですが、同じようなのが陸上にもいることは案外知られていません。ヒマラヤ登山隊がベースキャンプに着くまでの低地帯で吸い付かれるらしいです。私の住んでいるところでもこの「やまびる」がいて、時々山へ行ったときに「あれっ、こんなところにほくろがあったかな」とか、やけに血がだらだら出ているなどと言うとき、たいがいこのヒルに吸い付かれています。「コン畜生」と踏んでも踏んでもまるでゴムのようにぐにょっとなるだけでつぶれません。ほんとに気持ちの悪い存在です。
以前は私の家の近くにはいなかったのですが、山の植林が大きくなって薄暗くじめじめしたところが増えたせいか、家の近くにまで繁殖地を広げてきた感があります。鹿などの動物について広がってきているようです。奈良県の山にもいると聞いたことがあります。
シロバナタンポポ

地球温暖化の影響かも知れませんが、通勤途中の田圃の畦に白い花のタンポポが咲いていました。以前新聞記事に、詳しく研究をしている方の研究成果が出ていて、その時は「ふーん」という程度だったのですが、自分で実際に咲いているのを見つけると俄然興味がわいて来ました。白い花のタンポポと言っても4種類くらいあるらしく、なぞの部分も多いと書いてありました。
地元の人に聞くと、以前はなかったので「外来種とちがうか」という返事でした。またあっさりと「地球温暖化のせいや」と答える人もいましたが、白花タンポポは関西以西に分布しているらしく、私としては「外来」でも「温暖化」でもないと思いたいところです。

カタクリ隣町の日当たりの良い里山にカタクリの群落があります。15年くらいまではその山の所有者が守っておられたのですが、町が管理をし始めて柵をこしらえ木を間引いたりして環境をよくすると、だんだんと群落が大きくなってきました。桜と同じ時期に咲くといわれていて、毎年4月初めに片栗祭りが行われます。一度見にきてください。かなり見ごたえがありますよ。

ヒクイナ
 家で飼っていた猫はよく小動物を取ってきては食べていました。ねずみ、カエル、すずめ、めじろなどです。取ってくるけど食べないものもありました。もぐら、へびなどです。ある日、少し大きめの鳥を捕まえてきました。その鳥は、部屋の中であちこち走り回って傷ついてはいないようでした。よく見ると、足が長くダチョウのように走ります。写真でしか見たことはないのですがヤンバルクイナのようだと思って、図鑑を調べると、ヒクイナでした。「へえ、こんなんいたのか」と思い、写真を撮ってから草の茂みに逃がしてやりました。軍手をしているのは手にかみつくからです。結構気が荒い。

 モリアオガエル
私が小学生の頃、こんなのは居て当たり前でしたから、当時の大人も子供もあまり注目していませんでした。それで、昔からいたかどうか思い出しても、どうも記憶にないのです。今は希少種になってしまっているそのほかの虫や魚についても同じことで、記憶は曖昧模糊としています。
 さて、私の子供が小学生になって虫や魚に興味を持ち始め、いろいろなものを見つけてきては話をします。そのうちモリアオガエルの卵のことが話題になり、取りに行こうと昔の記憶をたどって近くの山際の小さな池へ行ってみました。6月の初めです。

そこには、確かにもりあおがえるの卵がぶら下がっていました。その中のひとかたまりを家へ持ち帰って水槽の上にのせて何日か待つと、うじゃうじゃと小さな黒いオタマジャクシが生まれていました。水槽には、川の泥なんかも入れていましたが、餌は金魚の餌や死んだ魚。特にオタマジャクシが大きくなってくるとたくさん食べるので、大きな魚、例えばちいさなナマズなどの死んだ物をやると瞬く間に食べて大きくなっていきました。
後ろ足が生え、前足が出てくると水から出てガラスの壁にへばりついていましたが、8月のある日、突然200匹ものカエルが水槽から出て、畳の上に鎮座ましましていました(?)。これはえらいこっちゃと部屋の前の築山(前栽)へ逃がしました。
それから2年ほどたって、近くで何匹かモリアオガエルの成体や卵を見つけました。それが右のかえるくんです。

ウシガエル私の住んでいる付近にはウシガエルはいません。山間部なので少し水が冷たいせいか、それとも大きな池がないせいかは分かりません。少し南の隣の地区にはいるのですが。
ある日、たまたま下流の川で魚を捕っていると大きなオタマジャクシがかかりました。ウシガエルかも知れないと早速家で飼育をすることにしました。何日か経って足が生え手が出てきました。大きさからやっぱりウシガエルのようです。でも足が生えると飼いにくいので、そろそろ逃がしてやろうと思い、ある夜水槽を見ると、もぬけの殻です。水槽から脱出してしまったのです。ちょっと落胆してそのまま寝ました。すると次の日の朝、ちゃんとしっぽの残る少年カエルは戻ってきているのです。やれやれと思って安心していると、次の夜もいなくなり、またその次の朝には戻っていました。そんなことを1週間ばかり繰り返すと、今度は本当にいなくなり帰ってきませんでした。水槽を自分の生まれた池と思っていたのかも知れません。いまでも不思議だなあと思っています。写真のウシガエルは、通勤途上の道路脇にちょこんと座っていたのを保護したものです。

とち餅兵庫県の北部には、何カ所か「栃餅」の産地があります。但馬の山に自生している栃の木(もちもちの木)の実を、昔からの灰汁抜きの手法で処理し餅につき込んだ物です。私も好きで、時々買っててきては食べます。ところがこの栃が但馬でも少なくなってきていて、東京の街路樹の栃の実をわざわざ拾いに行っているそうです。
ところで私のエリアの近くにも栃があって時々拾っていました。ところが氷上郡ではトチを食べる習慣はなく、灰汁抜きの方法も分かりません。5年ほど前、「子供の科学」を見ていると炭酸カリウムを使った灰汁抜きの方法が出ていたので、ちょっと科学実験のつもりで栃餅づくりに挑戦しました。
最近、この栃の木も実があまりなりません。昔1升も2升もとれていたのに、今はほんの50粒程度です。

炭酸カリ処理

これが栃の実だ、クリのようだがすごく「えぐい」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   水で何日か洗い流す・・・・・・・・・・・・・・ 中をのぞくと・

  さて、小麦粉と混ぜて            栃の実クッキーのできあがり          こっちは栃餅